布を染めるところから作ってくれる、山下和美の超素敵衣装を身に纏い、あからさまにテンションを上げる劇団員たち。
そして、それを尻目に、しょんぼりしょげている劇団員がふたり・・・。
美咲(土屋真由美)と翔太(栂村年宣)。
彼らは言うなれば、現代チーム。
BQMAPのお芝居は、過去チームと現代チームに分かれる事が多い。
この『天守物語』も例に漏れず。
原作には無い部分なのだが、BQ版『天守物語』では、現代チームなるものが存在している。
選ばれし現代チームの二人には、山下メイドの衣装を着る事は許されず・・・、己のテンションが下がらぬよう、己の気持ちと戦いながら舞台に立ち続けたのだ。
そんな健気な二人の姿は、もはや神々しくすらある・・・。
そしてやっぱり、BQMAP。
過去のシーンでは、武士として立ち廻りに参加せねばならんとです。
つまり、過去シーンでは、肉体労働っす。ハイ。栂村氏、お疲れサマっす。
そして、何すかネ。
この、「The黒子!」スタイルの、いやむしろ「The 仕事人!」空気バリバリの土屋氏。
しかも、この不敵なイデタチ。
あのお〜、何だか、後ろに魑魅魍魎(!)が蠢いていますが・・・。
え、気にするなって?
は、はい。
「アタイの仕事見せてやるよ、付いてきな。」
か、かっちょえ〜。
とりあえず付いて行きまっしょい。
あ、あれ、これはこの『天守物語』の中でも、最も重要なモノのひとつ、「獅子頭」サマじゃああ、あ〜りませんか。
その技術の高さには定評のある、BQMAPの誇る、小道具部の作品ですよね。
小道具隊長として、これをみんなに紹介したかったんですか?
隊長?
(土屋氏は、BQMAPの小道具部隊長である。)
これ、何と、物語の大詰めでは、もりもり動いちゃうんですよね・・・!
え、何ですと!?
特別に、獅子頭の秘密を教えてくださるですと?
ほ、ほんじゃあ・・・、
おおっと、これは獅子頭の頭部の裏側・・・。
す、凄いっすね舞台の道具って・・・。
オモテとウラじゃあ、全然違う・・・!
な、なんか感動っす。
そして、この頭部の裏側の、ずずっと下の方・・・、つまり獅子頭の中にあたる部分を見ていくと・・・。
アタイのまゆみんハウスだよ。
何か文句あるかい!?
こうやって壁にペタペタ、テンション上げていかなきゃあ、こんなに狭くて小さい空間に入って、獅子頭をひたすら動かすなんて仕事、出来やしないのサ!
そう、獅子頭は、壁にペタペタ貼ったポスターで活力を得たまゆみんエンジン搭載のおかげで、生き生きと動いていたのである・・・。
見えないところでも、たくさん頑張っている人がいて、素晴らしき舞台に繋がるんすね、べ、勉強になりました!
ふふふ、分かればヨシ。あたしゃ、獅子頭ブイブイ言わせてくるよ。あばよ。
・・・。た、隊長、最後までカッコイイっす。